2007年7月24日 (火)

なぜか、ピザ

Photo_82  久しぶりに夜の巷で通院、いや痛飲。帰宅してきちんと着替えて寝たのですが、朝、起きると何かしっくり来ない。昨夜、何か余計なことをしたような気がする。

 何か、お馬鹿なことをしましたっけ? 落とし物をしましたっけ? ちゃんとお会計は済ませましたっけ?

 結構、ちゃんとしてたはず。でも、何か・・・。

 だいたい、何でキチンにクッキングペーパーが出しっぱなしになっているのかな。ハッと気付いて、レンジを開けたら、おおっ、ピザがこんがりと焼けているんですなあ。驚きましたなあ。ケニア人なら、「ニメシャンガー・カビッサ!」と叫ぶところですな(何のこっちゃ)。

 すっかり冷めていましたが、焼け具合は完璧。いったい、誰が焼いたんでしょう。夜のうちに、小人さんが出てきて焼いてくれたんでしょうか。不思議なことがあるもんですなあ。

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2006年12月14日 (木)

年の瀬

Tree  今年も暮れようとしています。とりわけなんということもなかったようで、大過なく過ごせたことに感謝したいと思います。楽しく集い、楽しく語らい、楽しく屠った1年でした。来年もこのように暮らしたいと思います。高望みはしません。無理はしない。自棄になることもしない。自然に、柔軟に、自分らしさを失わないようにしたいと思います。
 なーんちゃって。

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2006年11月24日 (金)

マサイを叱る

Photo_66  定例飲み会にマサイ族の若者2人を連れてきた人がいて。
 ともに190センチを超える長身であります。当たり前の話だけど、マサイ独特の赤い布は身にまとっていない。おしゃれなジーンズが似合っております。マサイビーズのアクセサリーに「草原の貴族」のおもむきを漂わせつつ席についた二人でありますが、ここは私の方が年長ですから、旅をしている若者には教訓を垂れなければなりません。
 たまたま会社にあったキャビンアテンダントのフィギュアを「たいへん貴重なものだから」と贈り、「キミらはマサイの誇りを失ってはならん。スッチーを見て萌えるような若者にはならないように」と言い聞かせると、神妙な顔つきで「アシェー・オレ(ン)」(ありがとう)と小さくなっておりました。
 この日は中華料理で、ブタは避け、羊とウシでメニューを展開しました。「ウシ4頭イコール中古のダットサン小型トラック」という価値基準については以前と大きな違いがないことを確認しました。
 また、「21世紀のマサイ部落における婚前交渉、並びに族長の見解」について、たいへん貴重なインタビューができました。

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2006年10月16日 (月)

蓑虫は夜出てくる

Photo_59Photo_62 ホタル族っていうんですか。家の中で煙草を吸うのを禁じられまして。ゴキブリにされたりホタルにされたり、なかなか亭主というのも忙しいわけです。まあ、食後などベランダに出て吸うわけですが、おやと気がついたことがある。

 喫煙用椅子の前に、大きなタイムの茂みがあるのですが、夕食後に座ると、そこに蓑虫が2、3ぶらさがっていることが多いのです。

 しかし、翌朝、目覚めの一服をキメる時には、いない。「蓑虫は動くのか!」。50年近く生きてきて、不覚にも知りませんでした。そう「蓑虫は移動する」んであります。昼間は茂みの見えない所に潜んでいて、夜になると「はあああ」とか言って夜風に煽られブラブラするんであります。鳥の餌食になるのを避けているんでしょうか。

 足元の鉢にはメダカのほかタニシやボウフラもいるし、急速にビオトープ化しているベランダであります。食後の楽しみがいろいろ増えて、飽きませんなあ。

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2006年10月10日 (火)

30年ぶりのイヨーッ

Photo_61  先ごろ、高校の大同窓会が挙行され、参加して参りました。30年ぶりという人も多いですからね、それは心の準備をしていかないとビックリします。

 いやあ、それはそれは。「あの先生誰だっけ?」と首をかしげて名前を調べると実は生徒だったり、昔から老け顔だったのが、そのまま停止していて今は若々しくなっていたり、初めの30分位は大混乱であります。当方とて人のことはあまり言えず「えーっ!」と言われれば、「どうもスイマセン」と言うしかありません。しかし、しばらくすると、落ち着いてきて、記憶の画像ファイルがリセットされて、それに基づく当時の記憶映像が上書きされるといいますか、自然になってしまうのは不思議な現象ですね。

 髪のあるなし、髭のあるなし、体重の増減、金のあるなし、地位のあるなし、子供のあるなし、配偶者のあるなし、経験のあるなし、希望のあるなし、体力のあるなし・・・あまり意味のあることではなくなってしまうところが同窓会の一夜の夢のすばらしさでありましょう。

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2006年10月 6日 (金)

続・怒り蕎麦

Photo_58  再び、大手町昼時の蕎麦屋であります。前回はカップルの会話に耳をそばだてたのでありますが、今回はその必要はなかった。ワカゾー君たちとスベターさんたちが、大声で叫んでくれてたから。

 「あのさあ、カチョーのさあ、舌ってすっげーの知ってる?」 (知らないんじゃないかあ、普通)

 「えーっ、知らなーい」 (ほらなっ、って喜んでどうする)

 「あの人の舌、2メートルぐらいあるんだぜ! ひゅるるって」 ( ・・・・・・ )

 「きゃあああ、うっそー! いやあああ!」 (ほんとだよねえ、いやああああ)

 「いや、マジで」 (そんなことに真面目も不真面目もないだろっ)

 「顔が長いからさ」 (どうする! チェ・ホンマン)

 「こうやって、ひゅるるるるって伸びるんだぜ」 (あんた、見たところ20代後半か30代前半だよね)

 「いやああ、気持ち悪ーい。サイテーイ」 (「カチョー」さん、同情します)

 アフター5の居酒屋ではなく、13時ころの日本蕎麦屋ですよ。これがほとんど最大音量で絶叫され、そのたびにギャハハハハ、ケラケラケラという6人(男3女3)組の大爆笑が挟まるのです。周りも迷惑そうな顔で見ています。

 家人より、そういう場面で意見をしたり、「だああっとれ!」と一喝することを固く禁じられていますので、黙って聞いておりましたが、あまりといえばあまりなので、バキッと音を立てるように、視線を浴びせました。

 すると、スベターさんの1人が、「そろそろ行こうか」、ワカゾー君も「おお、コーシー、コーシー、冷やコーシー」とようやく立ち上がったのであります。

 日本は一体どこへ行くのでしょう。それにしても、カチョーさんの舌ってどうなっているのか、気になるところではあります。

 

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2006年9月21日 (木)

続マドンナ

Photo_55  行ってきました。ライブ・マダンナ。5時開場、7時開演ということなので、6時過ぎに東京ドームへ。心配していた空調はしっかり効いており、ホッと一安心です。会場には、胸の大きい姉妹やら草分けのサッカー選手やら、ダンサーと離婚した女性ポップス歌手らが次々に姿を見せ、そのたびに会場はウォー、と興奮の坩堝。

 なんでそんなんで騒ぐのかなと思っていたら、退屈だったからですね。だって、予定の7時を過ぎても、全然始まらないんです。「おい、もう8時だぜ」と言った矢先、突然ライブが始まったんです。なら、最初から8時にしとけよ、と思いつつ、眼前に展開する驚愕のステージに目は釘付け。乗馬服姿の女王様が、半裸の美青年たちを馬に見立ててピシピシ打ちまくるんですもの。

 前列の席に座った男性がすごく横幅が広くて汗臭くて、たまたま隣りになった女性がとてもかわいそう。こういう男をステージに上げてピシピシぶってやればいいのに。

 たぶんに政治色、宗教色の強いパフォーマンスは、きっちり2時間やって、「以上、おしまい!」という感じで終わりました。観客はみんな、女王様に怒られそうで、怖くてアンコール要求もせず、おとなしく帰りました。実は、アンコールするまでもなく満足したということです。超一流のステージを見せていただき、75日生き延びました。

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2006年9月20日 (水)

マドンナ

Photo_54  これからマドンナの東京ドームライブに行くのですが、噂に聞くところによると、マダンナさんは健康上の理由から空調をお切りになるとか。それで全編総立ちですからタオルを2枚持ちました。

 「空調切るってほんとかな」 

 「そんなことはないでしょう。それってジョアン・ジルベルトじゃないですか?」

 会話を聞いていた別の同僚から「そういえば、笑っていいともに、ジョアン・ジルベルトが出たそうですねえ」

 「えーっ! そ、それはないだろう。出るわけないだろう。神様があ」

 「いやー、ともだちが見たって・・・」

 「ほんとかよー。固まってたのかなあ、また」

 「固まってたんだろうなあ。やっぱり。20分くらい・・・」

 「日曜日の増刊号、見なくちゃなあ。歌ったのかな」 

 結局、調べたところ「セルジオ・メンデス」の誤りでした。ばかもの!

 きょうはマダンナ、あすは「山下洋輔PANJAオーケストラ 前立腺がん予防キャンペーンコンサート」と、ハードな毎日でございます。

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犬の味覚

Photo_53  犬の健康のためには、カリカリフードが一番と言われておりますが、当事者たちはそうでもないようで、スジ肉スープで煮たご飯などを見ると狂喜乱舞します。我が家ではおやつは煮干しと決まっていて、それはそれ、一握り入ったビニール袋を見るとたいへん喜ぶわけですが、甘いものはどうでしょう。
 というわけで、博多名物「通りもん」、これは風味絶佳な洋風の餡が詰まった饅頭でして、人間さまがいただいても「おおっ」というほどの旨い菓子ですが、これを食わせてみようと思いました。なぜかというとフィラリアの薬を飲ませなければならなかったからです。犬が黙って白い錠剤を飲むはずがなく、好物に、たいていはチーズですが、混ぜ込む形で飲ませるのです。
 さて、大事にとっておいた「通りもん」一つの端っこをちぎって錠剤をくるみ、口元に持って行きますと、味に保守的なものですから、「フーン」と匂いをかぎ、恐る恐る前歯でくわえました。それからカプカプとくわえると、どうでしょう。その瞬間、ヤツの頭の上に、「!」マークが閃くのが見えました。飲み込むと同時にこちらの顔をキッとにらみまして「フワッ!」と声にならない驚きのメッセージを伝えたのです。「おいしい! もっとくれ」
 二口目からはガツガツと丸呑み。一瞬の快楽は後を引いたようで、その後30分ほど、舌なめずりを繰り返し、味を反芻しているように見えました。その後、生クリームであえたイチジクのサンドイッチにも驚愕したようです。もっと食わせたいですが、蛇の生殺しもかわいそうですしねえ・・・。時々ね。

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2006年9月 7日 (木)

茄子の漬物

Photo_52  幼いころは食べたくもなかったものが、齢を重ねるにつれ妙に旨く感じられるようになるのは進歩でしょうか、退廃でしょうか。ざる蕎麦なんてその代表のようなものですね。昔はモソモソしたものを醤油だれにつけて食べて何がおいしいのかと、不思議に思っていたものですが。

 茄子なんてのもそうですね。最近はどうもおいしいなあ。とりわけ、私は「揚げびたし」が好きです。細かく包丁を入れたものを素揚げにして、薄い醤油味のおつゆにじゅっと浸しておいたもの。これが出ると食卓で思わずプルプルと痙攣してしまいますな。

 東京・阿佐ヶ谷のジャズクラブ「クラヴィーア」でいただいた小茄子の漬物も、まことに瑞々しく、お酒でだらーっとした体をしゃきっとさせてくれました。ただ、すぐにまただらーっとしましたけど。

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2006年8月23日 (水)

怒り蕎麦

Photo_49  午前中の仕事が長引いて、大手町でちょっと遅い昼飯。ランチタイムの混雑がウソのよう。こりゃかえっていいもんだな、と文庫本を片手にゆっくりと更科風のお蕎麦を食べていたわけです。と、隣りのテーブルに若いアベック、もとへカップルが。声高に話し始めたのです。

 「○○さんの会社って、オヤジが多いでしょう」 (おい若造、周りを見て物を言え)

 「そうなんですう。建設業界って45歳以上の割合がほかの業種より5%も高いんですって」 (オヤジが多いと悪いか、このスベター)

 「ははは、オヤジ困りますよねえ」 (何が困るんだ、ファッキン若造)

 「インタビュー始めるといきなり煙草吸う人とかいてえ」 (ちっ、嫌煙?)

 「そういう仕事してるんだあ。広報とか?」 (お互い良く知らないんだね)

 「アナウンサーです」 (そういうのはアナウンサーとは言わないの)

 「○○さんって海外長いんだって?」(もうそんなの珍しくないって)

 「うーん。日本にいるとほっとするう。だってニューヨークって人が厳しいんですもの」 (おいおい、日本だって厳しいぞ。隣りのオジサンだって怖いぞ)

 「留学していたの?」 (どうせ聴講生か語学学校だろ)

 「ええ、○○さんは?」 (いやだねえ。学歴探りあいだよ)

 「僕はL.A.」 (ロサンゼルスと言いなさい!)

 「高校は東京なんですか」 (ロス男も遊学組だね)

 「うん。都内のね、うん、私立」 (はっきり言ってやれ)

 「そうか、東京生まれの東京育ちなんだ」 (それがどうした) 

 「うーん、東京ってゆーか、関東ね」 (わははははははは)

 くちゃくちゃ、蕎麦をいつまでも噛む音を立てながら、カップルは虚飾に満ちた互いの履歴を探りあうのでした。文庫本を開きつつ、いっこうにページを繰ることのない私。

 とうとう最後まで、食後の一服を強行できなかったのは情けないことでございました。

 

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2006年8月18日 (金)

日焼けして剥けた皮

Photo_50  炎天下で釣りを4時間。さすがにむき出しだった下腕と下腿がまっかっかになりました。ヒリヒリした痛みに続き、3、4日たつと水泡が出現、間もなく痒みでたまらなく、気がつくと皮が剥け始めています。不思議なもので、本当にまっかっかになった所はなかなか剥けません。生半可に焼けているところがぺろぺろぺろぺろと気持ちよく剥けるんです。うまくすると葉書半分くらいのが、ぺろぺろぺろと。

 風呂上りで生乾きの時が一番剥きやすく、おいしそうなので一枚、しがんでみましたら、オブラートみたいで刺激に乏しく、何枚かまとめてみたら、しっかりした歯ごたえになりました。ゲロゲロ、と感じた方、もうしわけない。ただ、子供のころ、カサブタをはがして食べてみたり、鼻くそを口にしたりするのが流行ったでしょう(流行ってないって)。それと同様の自然的欲求と言えるのではないでしょうか。

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2006年7月25日 (火)

魚の唇

Photo_47  沖縄の「美ら海水族館」でハタとご対面。「なんやねん。わしに言いたいことでもあるちゅうんかい? おお?」と決して視線を外そうとしないのはさすが、底魚の貫禄ですなあ。「向こうからは見えないんじゃないの」ってそこのアナタ。見えますよ。一度、こうした水族館の大水槽に潜らせてもらったことがあるから私にはわかる。はっきり見えます。つまり、魚たちもこちらを見ているのだ。
 それにしても、どうです。このポッテリとした唇。旨そうでしょう。概して根魚の唇は美味しいものですが、とりわけハタは質・量ともに最高。にゅるにゅるのプルプルで、いかにもコラーゲンたっぷりという感じです。中華料理では干したものを戻して使ったりもします。
 どうやったら一番おいしいか、いろいろ考えていたら、殺気を感じたのか、ふと、Uターンして奥に引っ込んでしまいました

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2006年7月21日 (金)

デザート

Photo_46  「デザート」は、「給仕の終了」を意味すると聞きましたが、本当ですか。するとまさに「御仕舞い」ですなあ。能の舞台で、熱演後に主客から「もそっと舞わんかい」とか求められて、「それではもう少しだけ」とか役者が出てきてほんの少し舞って見せるのが「仕舞」。カーテンコールとかアンコールですなあ。「料理はこれでお終い。でも最後ですからこんなお楽しみも」という、これは洋の東西、さらにはジャンルを問わないプロフェッショナルの「お客を喜ばせたい」という心映えですなあ。終わり良ければ全て良し、であります。逆に、デザートがおざなりだった食事は何となく寂しくて後で饅頭をかじってしまったり、カーテンコールに応えてくれない舞台は、「けっ、だらしねえな」ということになってしまったりします。
 ま、そんないつも贅沢するわけではありませんが、たまーのフルコースではうれしい「お仕舞い」にしていただきたいものです。

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2006年6月19日 (月)

辛子蓮根

Photo_36  「あにょう、あたひは、ほのむらむ、そらんれんこんひゅうまひや、ぽらんねん、どんぎゅうまひの評論をやりたいのでひゅが」
 「ははぁ、それはいったい、どういうものですか」
 「ほのむらむは、ひられんべんのほうひゅくひたものれす。ほれから、そらんれんこんひゅうまひやは、へのほろの、へのへのほろのまひれんこん……」
 蓮根を食べるたびに懐かしく思い出すのが、筒井康隆さんの名作「俗物図鑑」の一節でございます。
 なんでしょうね。「ほのむらむ」は「ひられんべん」が「ほうひゅく」したものだそうです。ホログラム? フォノグラム? 蓄音機なのか3次元映像なのか。まったく別のジャンルのものか。すごいですねえ。
 「からひれんこんは、れんこんをかほうしたたれもろれす。れんこんのあらのらかり、からひをらっぷりるめこみまひて……」

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2006年6月 1日 (木)

幕の内

Photo_32  事情があって、家に帰らず都心のホテルに泊まりました。家庭不和とかではないので、そのつもりで。会社支給の幕の内弁当を下げてチェックインしたのが深夜零時近く。そしたら、な、なんと賞味期限が当日の午前零時ではありませんか。もともと、夕食に支給されたのを食べる暇がなくて、さりとて、吝嗇ゆえ捨てることはできず、ホテルまで持ち込んでしまったのです。
 寝酒に買ったサントリー白角水割り2缶と、エリック・L・ハリー「米本土決戦」(下)が今宵選んだお友達でしたが、これで新たに豪華幕の内弁当が加わり、「ああ、なんだか楽しくなってきちゃった」(「ヨシボーの犯罪」byつげ義春)。突然の宴会気分であります。ちょこちょこっとした煮込み肉や魚のつけ焼きなどをツマミながら、「丸の内で幕の内ってかあ?。」水割り缶をクピピピッピとやっていると、夜の更けるのもあっという間です。
 ちなみに「米本土決戦」は、世界制覇をもくろむ中国と米国の衝突を描いたもの。おもしろうございます。

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2006年5月17日 (水)

オニスラ鯖缶マヨ

Photo_29  最近はパッカンと開けることのできる缶詰が主流になってしまって。キコキコ式はめっきり見かけなくなりました。あと、もうひとつ、キコキコ式のギザギザが出ないクリクリ式というかそんなのを海外で見かけますが、国内ではほとんど見たことがない。
 とにかく、あのキコキコ式はプルトップパッカン方式に駆逐された模様です。先日、若い人で「えー、これどうやって開けるんですかあ」とフニャラ声を上げたのがいたので、私はたいへん驚くとともに、この国が未曾有の災厄に襲われた際、缶詰を抱いたまま餓死する人が多数出るのではないかと危惧するものであります。有事の際、自衛隊が供出するソーセージの缶詰は、小さな小さな缶切りが付いたキコキコ式ですぞ。色は艶消しのカーキ色。黒字でさりげなく「ソーセージ」。ミリタリマニアのみっちゃんはグッと来るでしょうが。
 鯖缶を開けまして、そのまま食べるのではなく、タマネギスライスでも添えてマヨネーズをかけてくださいね。醤油をひとたらしして、んぐんぐんぐ、ん、んめえ!

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2006年5月13日 (土)

葉ワサビ

Photo_28  庭にある滝の流れをせき止めて、池を造ろうと思い立ちました。と、聞くと豪壮に聞こえますが、実際には1.2メートルくらいの石組みから水道水を落とし、5メートルほど流して下水に落としていたものを、滝壺近くで流れを遮断して水が貯まるようにし、それをソーラーポンプで循環させようというセコい計画であります。
 日中は涼しく水音を楽しみ、日没後は自動的に止まると、青写真は完璧。防水セメントを練り上げ、池堤を固めると、おお、すでに水草が茂りメダカなどが泳ぐビオトープが目に見えるようです。
 ところが、乾燥を待って水を張ると何かおかしい。だいたい、なかなか水が貯まらんのです。「見かけより広いのかも」と肯定的に解釈し、ようやく満水としましたが、そのまま30分ほど放っておいたら、アラ不思議、水はまったく無くなっていました。堤の数か所から漏れている模様。次の週、家族の嘲笑を受けながら再度の挑戦は、前回の倍量のセメントを使用し、完璧を期しました。ところが、結果は同じ。うーむ。どうやら水底の防水が不完全らしい。
 青写真としては、クレソン、ワサビなど清流を要するものを栽培したいという計画があるんであります。「なんだい、ワサビを切らしちゃったんかい。庭に行って1本掘ってきな」なんて言いたいわけですよ。お椀の葉ワサビのシャキシャキとした歯触りとツーンとした刺激が、さらなる闘志をかき立ててくれるのです。

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2006年5月10日 (水)

カメムシ

Photo_25  「ファーブル昆虫記」にセミやカミキリムシの幼虫を食べる話が出てきます。実際、常食とする人々はいるそうですな。ザザムシ、カイコ、イナゴと日本にもいろいろ虫食の系譜がある。皆さんは何を食べますか。
 私はザザムシとイナゴなら喜んで食べる。ハチノコは少しイヤ。アフリカで乾季が終わって最初の雨が降ると、シロアリがどわーっと発生します。見ていると犬や子供が喜んで食べている。

 炒って食すと結構イケルんですが、あれ、ゴキブリの仲間なんですってね。こりゃ、共食いじゃあありませんか。げろげろー。
 噂に聞こえたところによると、メキシコあたりではカメムシを食べるとか。あの臭いに耐えることができるのでしょうか。慣れればおいしいのかなあ。コリアンダーみたいに。そういえば、あれ「カメムシソウ」ともいいますもんね。

 そうこうしていたら、今夜の酒席に、1匹飛んで参りました。安心した様子で壁にとまっておりました。しかし、当方、御味に興味はもっていますぞ。お気をつけなされ。

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2006年5月 9日 (火)

浅利

Photo_24 浅利や蜆といった貝類は好物ですが、少し苦手な面もあります。といいますのは、多くの場合、食材として購入した時点で「生きている」という点であります。
 私、「飼ったものは食えない」という弱点があります。情が移ってしまうのであります。かつて、青森県十三湖の見事な蜆を入手したことがありました。小ぶりの浅利くらいある見事なものです。さっと蒸して大蒜と一緒に醤油浸しにしようと考えました。

 ところが、その日のうちに料理しそこなって、「明日食べよう」とボウルに井戸水を張って活かしておきました。生息域と似た環境が良かろうと、粗塩を計っていれてやりました。

 この「入れてやる」という考え方が間違っていたのです。生き物のことを慮ったが最後、それは「飼った」ことになってしまうことに気づいたのは、3日目になっても食う気が起きないのに気づいてからでした。金魚用のブクを入れてやるともういけません。これはもう食材ではなく「ペットの蜆」になってしまったのです。
 結局、ひとつ、またひとつと白いベロを出すように死なせてしまいました。それ以来、パック詰めのものは直前までパックを開けず、開けたら間髪を入れず、成仏、調理の道を心がけています。食材とペットの分かれ目は思うより近いように思うのですが、皆さんいかがでしょう。
 今夕は浅利の味噌汁。旬ですなあ。身が一杯詰まって、最高です。

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2006年4月27日 (木)

カカオ99%

100  たまには甘いものでも、とコンビニで「カカオ99%」のチョコレートを買ったのですが、驚きましたなー。ほんとに99%です。ちいとも甘くありません。最初はビックリしましたが、これは後を引きますなあ。

 口に入れるとまず、単にほろ苦いだけ。それから普通よりもかなり濃厚なチョコレートの渋みと香りがふわーっと膨らんでいって、そして溶け去っていく。ちょうど、優しい慰めを期待していたのに、ビシーッと厳しいお説教を食らって、それが意外と胸に響くような、そんな食べ物です。
 ポリフェノールがたっぷりということで、体にもいいらしい。これをベースに、何か新しいソースができそうな気がしました。

 こういうツマミもなかなか、いいものですなあ。食べ過ぎると「鼻血ブー」ですよ。死語ですか。

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2006年4月26日 (水)

ホッケ

Photo_22  居酒屋でお馴染みの「ホッケ」ですが、尾頭付きで焼かれると、ちょっとデカ過ぎる。切り身がちょうどいいですね。
 魚の語源を調べるのは面白いことですが、この「ホッケ」は決定版がありません。「旬には捨てるほど取れるから『放っておけ』が変化した」という説は、うなずけないですなあ。「ホルモン」じゃないんですから。漢字で書くと、魚偏に花。生息域が北方海域なので、北の花で「ほくか」→ホッケ。これも辛いよね。むしろ漢字の当て字が後だよね。

 私の考えるに、こんなのはどうでしょう。ホッケはアイナメの仲間であります。外見はよく似ています。アイナメは、北の方では「ネウ」とか「ネッコ」、「ネウッコ」と呼ばれます。底に棲む魚ですから、「根魚」ということですな。ここでさらに、アイヌ語が出るわけです。アイヌ語で「寝る」、「床に入る」、「横になる」を「ホッケ」というそうなんですよ。
 「ネウ」→「寝る」は直接的過ぎるとしても、「根で横たわっている魚」ということで、「ホッケ」となった、というのはどうでしょう。アイヌ語が介在することは、北の地方では極めて自然であります。
 ちなみに「アイナメ」も、「魚肌が鮎に似ているので、『鮎並み』から」、「繁殖期にオス同士が争って噛み合うことから『相』舐め」といった説明が一般的ですが、うーん、どうなんですかねえ。

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2006年4月24日 (月)

炭酸水

Photo_19  初めてウィルキンソンの炭酸水を飲んだのは、少年野球に夢中になっていた小学校2年のころでした。練習の合い間に近くのスーパーで飲み物を探したら、無色透明の瓶が珍しく、チームメート全員がそれぞれ、なけなしのお小遣いをはたいてこの不思議な液体を買ったのです。「聞いたことのないタンサンだぞ。どんな味がするんだろう」。当時、タンサンといえば、コーラかファンタかチェリオ、キリンレモンでした。
 金網フェンスのフレームの角に引っ掛けて栓を抜き、コーラと比べ物にならない激しい泡立ちに期待を募らせつつ、いっせーのせっ、で瓶を傾けた。
 私は瞬間、ウマイ!と思ったのですね。パチパチと弾ける気泡がまるで木漏れ日のように感じられ、おおっと思ったのですが、メートらは一斉に「ぶはっ」と吐き出し、「なんだこりゃあ。味ねえじゃん」、「いててて、舌がいてえよー」と大ブーイングです。
 「えっ、うまいじゃん」と言いかけて、私も大げさに「うわあ」と噴き出しました。みんながそんなにマズイと感じるものを「ウマイ」と言ったら、変に思われると判断して気持ちを偽ったのですね。つまらないことをしたものです。結局、皆と同じように一口だけ飲んだだけで、後はガシャガシャと振って水鉄砲にしたりして、無駄にしてしまいました。
 それ以来、大人になるまで炭酸水を飲まなかった。つまらんことですが、なんだか炭酸水を見ると情けない気持ちが蘇るわけですね。贖罪の意味も含めて、ウィスキーは常にハイボールです。最初の一杯は炭酸だけひっかけます。

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2006年4月21日 (金)

コチ

Photo_17  うららかな日差しを浴びながら、キスを釣っていた静岡県清水港あたり。るるる・・・と命の痙攣を伝えながら真珠色の魚体が上がってくるのが海中に透けて見えました。
 と、その後を追って、薄黒いワニに似た大きな影が、ぐわーと口を開けて迫ってくるのがわかった。まさにぐわー、ですわ。怪物ですわ。これこそコチですわ。キスを狙ってたんですわ。それが「アーレー」と釣り上げられていくのを見て「それはワシんじゃあ」とばかりに噛み付こうとしたのですな。
 野性の咆哮を聞いたような気がしました。海の中から咆哮は聞こえへんやろ。チッチキチーやで。野性と向き合うことの少ない現代日本ですが、釣りはその数少ないワイルドな世界。釣り糸を通じて、野性の領分と直結しているのが醍醐味ですが、なかなか釣れないですなあ。
 コチも本来なら洗いにしたいところですなあ。しかし、活けで入手しなければ洗いは無理です。しかたなくお造りで。「ヒラメ30、コチ20」。ブツブツと釣りの極意の呪文など唱えながら、ちょっと旬には早い初物を頂きました。

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北海シマエビ

Photo_16  帰宅途中にデパートの鮮魚売り場を通ったら、おばちゃんが「だんなさん、えび、えび。今朝まで生きてたんよー」とシナを作って言う。そう言われるとなんとなく新鮮な気がして大枚580円ナリを払って買ってしまいました。
 日本人は無類のエビ好きということですが、本当にそうでしょうか。「ああ、エビが食べたい」、「うしっ、ランチはエビフライだ!」ということは、私の場合、ない。あるから食べる、そんな感じ。
 むしろ、エビ嫌いな人の方が多いような気がする。エビ嫌いのために、日本そば屋で天盛り、天ざる、天ぷらそばを頼めない人を私は知っている。中華料理店で、エビのチリソースを見るなり気持ちが悪くなった人も見たことがある。
 きっと、それぞれ理由はあるんでしょうね。ちなみに、私、エビは食べますがシャコが駄目。理由?聞きたいですか。聞いたら食べられなくなりますよ。
 今回のエビは北海シマエビというやつかな?。まあ、新鮮で、刺身の気分代わりにはいいね、くらい。ナマより茹でたほうがよかったかも。今日はなんとなく否定的だなあ。体調が悪いかな。

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2006年4月20日 (木)

独活と筍の天麩羅

Photo_15  ウド・キアーというドイツ出身の映画俳優がミョーに気に入ってます。 

 吸血鬼ものとか悪魔のはらわたとかグロ系に多く出ているのですが中には「奇跡の海」なんてシリアスな作品もある。

 何といっても印象的だったのはマドンナの写真集「SEX」。ウド様はこの中で、ホモでサディストのタキシード姿の紳士を演じておられます。妖しい笑みを浮かべながら、全裸の若い男2人に馬乗りになって鞭をピシピシしているお姿は「ただ者でない」。

 脳裏に焼きつきまして、「さぞかし名のある方。SM 界の帝王とかその手の方か」と思っていたところ、銀幕であの冷酷な笑顔を拝見し、お名前を知ったというわけです。
 興味のある方は、ぜひチェックを。
 ファンとしては、「ウド鈴木」も気になりますし、食べ物も独活を無視できません。そんなわけで、筍と一緒に天麩羅で味わう。早春の爽やかな香りは本当はウド様には似合わないのだけれど。天麩羅にすると、ちょっと油物でイメージに近いかなあ。

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2006年4月13日 (木)

インゲン

Photo_9  家の近所にパトカーと救急車が停まっていて。人だかりの肩越しに覗くと、男性が担架に乗せられていました。顔色は土気色で、息はあるようでしたが、かなり弱っている様子。髪と髭がボウボウで、年齢はよくわからない。
 いろいろな所で死体や行き倒れを見てきましたが、普通の住宅街で道端に人が倒れているという事実は、とても生々しいものですね。
 最近は、各地で鳥やウサギが大量死していて、そのたびに新型鳥インフルエンザの陽、陰性が問われています。そんな状況の中、人が何気なく倒れているということで、以前、そんな場面を読んだことがあるなあ、と・・・。
 そう。小松左京さんの「復活の日」でしたね。鳥や家畜が大量に死んだのに続き、「新型インフルエンザ」が流行、致死率は上がる一方。やがて、ビル街に行き倒れの死体が見られるようになった時、人々は事態の深刻さに震撼する。
 体にいいものを食べて抵抗力をつけないとね。インゲンはうってつけですよ。植物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富で消化もよろしい。でも、ナマで食べると毒です(いないって)。

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2006年4月 9日 (日)

ハマボウフウ

I

 友人の女性(美人ですぞ!)がオーケストラに所属していまして、チケットを頂きましたので、日曜の昼下がり、演奏会に行って参りました。
 ベートーベンの三重協奏曲とブラームスの交響曲1番などでして、しばし夢見心地でした。ブラームスの1番で出だしのところ、「ああああ、どうしよう!」と思ってしまうのは私だけでしょうか。アンコールは時節柄、「トゥーラン・ドット」より「今宵は誰も眠ってはならぬ」とか選んだりして、と思ったのですが、そこは「花のワルツ」でした。「今宵は・・・」なんて題は止めて、日本では「イナバウアー」という名前にしてはどうでしょうね。バカ?
 何はともあれ、贅沢な休みの午後を過ごさせていただき、感謝であります。
 きょうはもう、お刺身にも優雅にあしらいをつけちゃいますよ。ハマボウフウなど。軟白してあって、ホロリとした歯ざわりと爽やかな香りが、名演の興奮を鎮めてくれるのでありました。

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2006年4月 7日 (金)

貝焼き

Photo_4  トッテンチレチレ、ツクツクツク、ンドンド・・・アフリカンポップスには、リンガラに代表される、サバンナの青空のように突き抜けた軽快感のサウンドが多いですが、それだけではない。どよよーんとしたバラードもあるんです。30年ほど前にヒットした「Zamani(ずっと昔)」なんて、しっとりしたスローテンポの曲でした。家族や故郷を捨てた男が遠い昔を懐かしむ、という内容で、途中で台詞が入るところがシブい。

 「ずっと昔、俺はふるさとを捨てた。今はもう家族のことも忘れた・・・」スワヒリ語の独白は哀愁を帯びております。ところが、この後、意外な内容が。
 「俺は妻を愛していた。まるで焼き肉のように」。ひゃー、そんなことを言うから、あなた方を人食い人種とかいう輩がいなくならないんでしょう。

 これはどういうことかと申しますと、実はこの男性は「妻をたいへん愛していた」と言いたいのです。東アフリカでは「焼く」という行為は男のもので、「煮る」のは女性です。どうしてと言われても困るが、行為には男性的行為と女性的行為があり、要するに大昔からそうなのですね。男の愛し方としては「煮豚」ではいけない。「焼豚」でなければならない。「煮魚」ではだめ、「焼魚」でなければ。ということなんです。歌の彼は「男の全身全霊をかけて、妻を愛していた」というニュアンスを込めているのです。

 そんなことをブツブツつぶやきながら、今夜は「貝焼き」。ホタテの貝殻に貝柱と少しの野菜を入れて、イカの内臓を醸した魚醤「いしる」で味付けして、直接焼きます。一人一人が自分の貝でしつらえる津軽の名物料理ですな。これを食べて津軽の子は、「個」を学ぶ、と言います。夜半、一人で貝を焼くお父さん。まさに、日本男児ですなあ。とほほほ・・・。
 「Zamani sana, nilitoka kwetu, nilisahau jamaa zangu, nilitoka zamani・・・」

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2006年3月30日 (木)

いしる

Photo_2  油絵を描いていると、絵の具の性格の違いを使い分けないとなりません。強い性格と弱い性格。ちょっと混ぜただけで作品全体の色を左右するような影響の強い色。どんなに量を加えても混ぜてしまっては消えてしまう色。人と同じですなあ。
 味にも似たようなものがありますな。唐辛子なんかその代表例です。中でも、旧ザイール以西の熱帯アフリカでとれるブリティッシュ・ボンネット種の実。ホウズキに似た可憐な外見と裏腹に、その辛味と濃厚な香りは激烈極まりなく、ペースト状にしたものほんの耳かき一杯ほどで、普通の味噌汁が「アフリカ風発酵豆のスープ」に変身してしまいます。
 この「いしる」も強い調味料の典型ですなあ。イカの内臓を発酵させた黒い液体。ほんの数滴で強力な旨みと海の恵みをおもわせる濃厚な香りが、料理全体を支配して、他の素材が声高に主張するのを許さない。ただ、ザイール唐辛子がすべてを押さえつけ自分だけを前面に押し出すのとは異なり、この「いしる」は、他を制御しつつも、沈黙させてしまうことはない。巧みに座を盛り上げる幇間みたいなところがあります。ただし、量の塩梅が要注意。入れ過ぎるとあっというまにうるさいだけのしゃべくり漫才になってしまいます。
 いたずらで、アオリイカの刺身を食べる時、醤油にこの「いしる」を数滴たらしてみたら「オレー」でしたよ。淡白なイカの一片一片が突然、懐の深いねっとりと媚を売るような妖しい一皿に変身してしまいました。

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2006年3月22日 (水)

3色コーン

30_1 どう呼んでいいのかわからない食べ物ってあるでしょう。冷凍食品で、トウモロコシとグリーンピースと人参の角切りが混ざっているやつ。袋には「ミックスベジタブル」と書いてあるけど、ちょっと苦しいね。私は勝手に「3色コーン」と呼んでいますが、それもまた的確ではないけどね。
 これ、実はとても好きでね。小振りのソースパンにほんのちょっと水を差して、煮立ったところに二つかみほど入れて、バターをひとかけらと塩、胡椒。全体に火が通れば、ハイ、出来上がり。同じものをラップしてチンでもいいですね。
 小さじで少しずつ食べると、意外にウィスキーに合うんだなこれが。人参のコリコリ、コーンのムチムチ、グリーンピースのプッチプチと3種類の舌触り、歯触りが楽しめ、安価かつ調理、片付けの簡便さと、これまた3拍子そろった夜のおつまみですなあ。

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豚の耳

28_1  胡散臭い容貌のために、新宿の夜の繁華街を歩いていても客引きさんから一切声のかからない私ですが、逆に警察官からは目をつけられるようです。終電に間に合うようにと急いでいたら「続発中の刃物を使った恐喝事件の捜査にご協力ください」と制服の警察官。人ごみの中を掻き分けてきて、私の前に立ちはだかりました。
 「私は関係ありません」立ち去ろうとすると、「いやそういうわけにはいきません」ってこりゃ、まるで被疑者扱いじゃあありませんか